「ライフサイエンスを専攻しているけど、研究職以外の道ってどうなんだろう?」 そんな悩みをお持ちの方へ。私の経験が、少しでもヒントになれば嬉しいです。異分野に飛び込んだからこそ見えた景色や、ライフサイエンス出身だからこその強みもあります。そんな私の経験をお話ししていきます。
「ライフサイエンスを専攻しているけど、研究職以外の道ってどうなんだろう?」
そんな悩みをお持ちの方へ。私の経験が、少しでもヒントになれば嬉しいです。
私は今、構造計画研究所で製造DXシステムエンジニアを担っています。もともとはライフサイエンスを専攻していましたが、研究職には進まず当社に入社しました。
異分野に飛び込んだからこそ見えた景色や、ライフサイエンス出身だからこその強みもあります。そんな私の経験をお話ししていきます。
A. 子どものころから「生物好き」でした。
中学・高校のころから、理数系の科目が得意でした。勉強をしていて苦ではなく、テストでも良い点が取れるという感覚でした。
中でも生物科目は、自然と惹かれていった記憶があります。物理や化学と比べると、生物は自分の生活とつながっていると感じられたのです。抽象的な公式よりも、身の回りのことと結びついていて、親しみやすさがありました。
大きな決断があったわけではありません。得意だったし、興味もあった。そのため大学進学を考える際も、「このまま理系で、生物系の道に進もう」と思いました。

A. カテキンを加工して、健康への影響を高める研究です。
大学院では、微生物を使って新しい物質をつくる研究に取り組んでいました。具体的には、お茶に含まれるカテキンという成分を、人間の健康にとってより効率的に働く形に変えることができないか、というテーマでした。
カテキンは健康成分として知られている一方、体に取り込まれるとその大半が分解されてしまい、十分な効果を発揮できないと言われています。そこで、微生物の力を使って、カテキンを少し加工し、人の体内でより吸収されやすく、効果を発揮しやすい形に変えることを目指しました。実験や解析のプロセスは地道でしたが、「自分の手で何かを“良い形に変える”ということ」に手応えを感じられたのは大きかったです。
また、健康に貢献するという点で、自分の中では“社会とつながっている”感覚がありました。研究というと閉じた空間でコツコツ進めるイメージが強いですが、その中にも「誰かの役に立つかもしれない」っていう実感があったことで、モチベーションを保てていたのだと思います。
A. 「研究を社会に活かす」ことに魅力を感じたからです。
大学院に進学したばかりのころは、「このまま研究職に進むのかな」となんとなく思っていました。先輩の多くが博士課程や、企業の研究職を目指していたので、自分もそういう進路に進むのだろうと、漠然と考えていたのです。
私も研究職を目指して就職活動を始めてみると、自分の中でモヤモヤするものがありました。「この研究を深めたい」という強い意志が、自分にはあまりないことに気づいたのです。その代わりに気になったのが、研究成果を「どうやって世の中で使うか」でした。つまり、研究そのものよりも、それを社会に実装していくビジネス的なプロセスの方に興味がある。そう気づいたことで、自分の中の選択肢がガラッと変わりました。

A. 人の温かさと、製品の魅力に惹かれました。
理由はいくつかありますが、最初に惹かれたのは「人」の部分でした。面接でお会いした社員の方々が、みなさん本当に話しやすくて、柔らかい雰囲気を持っていたのです。圧迫感がなく、自然体で話せたことをよく覚えています。
就職活動では、自分を良く見せなきゃとか、緊張する場面が多いと思います。ですが、当社の選考では、自分の言葉で素直に話せたという実感がありました。これが会社の文化を表しているとしたら、こういう人たちと一緒に働けるのは心強いなと感じました。
そしてもう一つ、大きな決め手になったのが「製品そのものの魅力」でした。自社で製品を持ち、それを開発・提供している点に強く惹かれました。良いものを自分たちの手でつくり、それが誰かの業務や生活を支える。そういう価値のある仕事に、自分も関わっていきたいと思いました。
A. 製造業向けの生産管理システムの開発を担当しています。
製造業のお客さま向けに生産管理システム『ADAP』を開発しています。自動車や食品などのメーカーでは、複雑な条件を踏まえて最適な生産計画を立てる必要があります。ゼロから学ぶことも多く、ITスキルだけでなく、生産管理そのものの知識も身につける必要があり、日々挑戦を重ねています。

A. 自分のつくった機能が「役に立った」と直接言っていただけることです。
何より嬉しいのは、お客さまから直接感謝の言葉をいただけた瞬間です。自分が開発した機能について「とても使いやすいです」「業務が助かっています」と言っていただけると、自分の仕事が誰かの業務を支えているという実感を持つことができます。
日々の業務の中では、地道な開発や細かい調整が多く、すぐに成果が見えにくいこともあります。でも、ふとした瞬間にお客さまの声を直接耳にすると、「やってきてよかった」と心から思えます。これが、私にとって仕事の大きなモチベーションになっています。
A. 「目的を見失わない姿勢」と「データを整理して伝える力」が活きています。
直接的な知識が役に立っているかというと、正直そこまでではありません。ただ、根本の「考え方」は今の業務に活きていると感じます。
研究をしていた頃に意識していたのは「目的を見失わない」ことでした。今の仕事でも、お客さまから「この業務をIT化できないか」と相談を受けることがあります。本当に目指すのはIT化そのものではなく、その先にある「効率化」や「属人化の解消」などです。目的を見極め、最適な手段を選ぶ──この考え方は研究で培った姿勢そのものです。
さらに、ライフサイエンス系の研究では「生のデータ」を集めて整理し、わかりやすく報告する力が求められます。実験結果をただ並べるのではなく、意味を読み取り、筋の通った形にして伝える。その力は今も役立っています。

A. 私自身は、不利とは感じませんでした。
「ライフサイエンスだから不利だ」と思ったことはありません。むしろ、自分の研究内容を相手に伝えるときに、比較的説明しやすかったと感じています。
たとえば、同じ理学部出身でも、物理や化学の研究は抽象的に受け取られることがあります。その点、ライフサイエンスは日常に結びつけて説明できるテーマが多いです。私の研究も「お茶に含まれるカテキンをより効率的に活用する」というテーマだったので、初めて会う人にも具体的にイメージしてもらいやすかったと思います。
もちろん、研究職となるのか、まったく違う分野に進むのかによって状況は違うはずです。ただ、少なくとも私の場合は、ライフサイエンスであることが就活にマイナスに働いたことはなく、むしろ「自分を説明する入口」として役立っていたと感じています。
A. 研究を続けるのも素晴らしい。でも、それだけが道じゃないと思います。
「やはり研究者を目指さなければ」と考えている人も多いと思います。私自身も最初はそうでしたし、周囲にも研究職を目指す人が多かったので、そう考えるのは自然なことです。
ですが、就職活動を通じて気づいたのは「研究を続けることが唯一の選択肢ではない」ということです。実際に民間に進んでみると、研究で得たものを別の形で活かせる場面はたくさんあります。私はシステム開発職に進みましたが、目的を見失わない姿勢やデータを整理して伝える力など、研究で培った力が今の仕事に直結しています。
また、畑違いの分野に飛び込むことで、自分の成長を強く実感できました。専門分野を極めるよりも、ゼロからITや生産管理を学んだときの方が、自分の伸びしろをはっきり感じられたのです。新しい分野に挑戦するからこそ「自分にはこういう強みもあったんだ」と気づける。これは大きな喜びでした。
だから、もし今「研究を続けるか」「全く違う道に進むか」で迷っている人がいたら、自分のワクワクする気持ちに素直になってほしいと思います。研究者として専門を極める道も素晴らしい。でも、そこに違和感があるなら、一度立ち止まって「他の道もありかもしれない」と考えてみてもいい。むしろそれが、自分の可能性を広げる第一歩になるかもしれません。
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