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【コース10-4】AI時代の就活戦略 ―自分の価値を最大化する時間を生み出すツール|ステップ学習『AIとともに生きる』

ESも面接対策もAIに任せる?いいえ、“自分を磨く時間”をAIで確保せよ。

2025/12/26
【コース10の記事一覧は▶をクリック】
コース10AIとともに生きる ー これからの共生ライフ
10-1AIは脅威かチャンスか?理系学生がチャンスを掴む3つの力
10-2AIに代替されない人間へ ― 理系が育てる「心」と「発想」
10-3AIで学び・研究・バイトが変わる ― “効率×創造”の学生革命
10-4AI時代の就活戦略 ―自分の価値を最大化する時間を生み出すツール
10-5AIとの上手な付き合い方。理系学生に必要な倫理と責任
10-6AIで変化する社会 ― 働き方と採用ニーズの未来図

導入 ― AI就活は「タイパ」だけじゃない

“AIを使えば楽に内定が取れる”という言葉に、惑わされていないだろうか? 

マイナビの最新調査によると、2026年卒の就活生の66.6%がAIを活用している。

3人に2人がAIを使う時代。もはや「AIを使うか使わないか」ではなく、「どう使うか」が勝負だ。

AIの本当の価値は、“雑務を減らし、自分と向き合う時間を生み出すこと”にある。

企業研究やES作成、面接準備などを効率化し、「自分の価値を磨く時間」を確保する。

それこそが、AI就活の本質なのだ。

 

企業研究の効率化

情報収集で疲れ切るのは、もう時代遅れだ。

AIを活用すれば、膨大な企業情報を整理・比較しやすくなる。

企業研究を効率化するステップ

  • 企業情報の一括取得:事業内容・業績・組織体制を要約
  • 競合比較:同業他社との違い・強みを可視化
  • IR資料の要点抽出:成長戦略やリスクを把握
  • ニュース分析:最新動向から業界トレンドを整理

質問例

  • 「A社とB社の事業戦略の違いを教えて」
  • 「この業界の今後5年間の市場見通しは?」

ただし、AIの要約に頼りすぎず、必ず一次情報を自分の目で確かめてみよう。

これが“AIを使いこなす”ということだ。

 

エントリーシートの叩き台作り

エントリーシート(ES)は、AIと人間の共同作業が最も効果を発揮する領域だ。

  • ES推敲:68.8%が活用
  • ES作成:40.8%が活用

一方で、多くの企業がAI検出ツールを導入している点も理解しておこう。

正攻法のES作成プロセス

  1. 骨子作成:経験の棚卸しと構成をAIに相談
  2. 表現提案:異なる角度の言い換えをAIに依頼
  3. 自分の言葉で再構築:AI出力を参考に完全に書き直す
  4. 論理性チェック:読み手の視点でわかりやすさを確認

AIはあくまで“叩き台”。君たち自身の体験や想いを言葉にしてこそ、本当のESになる。

 

面接シミュレーション

面接対策にAIを取り入れる学生は年々増加している。

効果的な活用法

  • 想定質問の網羅:志望動機・逆質問・圧迫面接対応
  • 論理的思考の訓練:「なぜ?」を3回繰り返す想定練習
  • 抽象化⇄具体化トレーニング

実践例

「私を面接官として、〇〇業界の営業職志望の学生として模擬面接をしてください。厳しく深掘りしてください。」

ただし、AIとの練習だけでは、十分ではない。

人の表情、空気感、感情のニュアンスは、実際の対話でしか磨けない。

 

振り返りと改善

面接後は、すぐに振り返りをしよう。

  1. 質問と回答を再現して記録
  2. AI分析で強みと改善点を抽出
  3. 次回に向けて具体的なアクションを設定

例:「以下の面接内容を分析し、回答の論理性・具体性・説得力の観点から改善点を3つ教えてください。」

AIを活かすことで、次の面接に確実な成長をつなげられる。

 

自己分析の深化

AIは、自己分析の「伴走者」として特に優秀だ。

ステップ

  • 経験の棚卸し:アルバイト・研究・サークル活動を洗い出す
  • 行動パターンの抽出:価値観や判断軸を明確化
  • 強みの言語化:抽象を具体に落とし込む
  • ストーリー化:一貫した成長の物語に整理

AIの客観的な分析で、自分でも気づかなかった強みが見つかることがある。

そこからさらに深く「自分と向き合う」時間を作るのが理想的だ。

 

注意点とリスク

AIに頼りすぎると、次のようなリスクがある:

  • AI検出ツール:多くの企業で導入が進み、コピペはすぐに見抜かれる
  • 内容の矛盾:AI生成と実体験にギャップが生まれる
  • 個性の消失:テンプレート的表現になりがち
  • 思考力の低下:自分で考える習慣が失われる

安全に使うための原則

  • 最終的な表現は自分の言葉でまとめる
  • 情報の真偽を一次資料で確認する
  • 実体験に基づく内容のみ使用する
  • 改善を重ねながら、表現を磨く

 

結び ― AIを伴走者にする

AIは就活を代行してくれる存在ではない。

むしろ、君たちと共に走る“伴走者”だ。

理系学生の君たちには、論理的思考力と問題解決力という強い基盤がある。

AIはその力を何倍にも引き出すツール。

最終的に勝負を決めるのは:

  • 君たちの実体験からにじむ説得力
  • 君たちの価値観から生まれる熱量
  • 君たちの言葉で語る独自性

AIに雑務を任せて得た時間で、自分の価値を磨こう。

プロジェクトに挑戦し、人と関わり、学びを深める――それが本当の「AI活用」だ。

時代はすでに動いている。

“AIを使える学生”と“AIに使われる学生”の差は、これからますます広がるだろう。

君たちは、どちらを選ぶだろうか?

 

参考文献

 

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