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【コース12-3】理系の強みを活かしてチームで成果を出す ― リーダーとフォロワーを切り替える技術|ステップ学習『理系とコミュ力』

理系の論理力と協働経験を活かし、状況に応じてリーダーとフォロワーを切り替え、チームで成果を最大化する方法を解説。

2026/02/24
【コース12の記事一覧は▶をクリック】
コース12伝わる?伝わらない?コミュ力って何だ?
12-1「話すのが苦手」は思い込み。理系こそコミュニケーションの達人になれる
12-2理系流コミュニケーションの方程式「聞く×論理×感情=伝わる」
12-3理系の強みを活かしてチームで成果を出す ― リーダーとフォロワーを切り替える技術

導入 ― 仕事は「ひとりで完結」しない

「やば、ひとりで抱え込んじゃった……」

研究室の修士1年(M1)が、実験データ解析で行き詰まり、深夜まで悩んでいた。翌日、先輩に相談すると「なんで早く言わないんだよ。みんなで分担すれば1日で終わるのに」と指摘され、目から鱗。

社会に出ると、この「ひとりで完結しない」現実はさらに顕著になる。2025年新入社員の理想職場文化では、7割超が「互いに協力し合い、チームワークを重視する文化」を挙げている。これは理想論ではない。現代のビジネスは複雑で、個人の力だけでは解けない課題ばかりだからだ。

研究の共同実験、アルバイトでの連携、サークルのイベント運営――振り返れば、君たちの成果はいつも「誰かとの協働」から生まれている。就職後に求められるのは、チームで動ける人材。しかも、状況に応じてリーダーシップフォロワーシップを使い分けられる人だ。

 

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チームで成果を出すコミュニケーション

土台は情報共有

これがすべての基盤だ。

  • × 実験失敗を報告しない
  • × データの保存場所を自分だけが把握
  • × 試薬の在庫が切れそうでも黙っている
  • ○ 進捗を定期的に共有
  • ○ データベースを整理して誰でもアクセス可能に
  • ○ 問題を見つけたらすぐ相談・報告

情報を隠さず共有することが、信頼の前提。 研究でもビジネスでも同じだ。

意見の違いは“成果を高めるヒント”

「その方法だと時間がかかりすぎませんか?」と指摘されたとき――

  • × 攻撃的反応:「でも、この方法のほうが正確です」
  • ○ 建設的反応:「確かに時間はかかりますね。正確性を保ちながら短縮する案はないでしょうか?」

理系の強みは論理的思考。感情に寄らず、より良い解を探索しよう。

小さな気配りが全体効率を左右する

  • 研究:装置の清掃・リセット、試薬の発注共有、会議前の資料準備
  • ビジネス:会議室の予約・準備、スケジュール調整、進捗のフォロー

修士1年・Eさん(生物工学)

「試薬発注や実験スケジュールをチームで共有し始めたら、全員の効率が上がった。『チームを見ている』と評価されて学会発表の機会も増えた。」

 

リーダーシップの役割 ― ゴールを示し、力を引き出す

リーダーの仕事は「自分が頑張ること」ではない。メンバーが力を発揮できる環境を整えることだ。

良いリーダーの振る舞い

  • 役割分担とスケジュールを明確化
  • メンバーの得意分野を把握し、適材適所で配置
  • 進捗が遅れるメンバーを支援し、障害を取り除く

やってはいけないこと

  • × 「自分がやったほうが早い」と抱え込む
  • × 指示だけ出して状況を把握しない
  • × 結果だけを求め、プロセスを支援しない

問いかけでメンバーを自律化させる

  • 指示型:「この実験、明日までにやっておいて」
  • 問いかけ型:「成功のために、どんな準備が必要だと思いますか?」

    「君たちが担当するなら、どんなスケジュールで進めますか?」

修士2年・Fさん(機械工学)

「『どう思う?』と聞き始めたら、みんなが主体的に動き出し、自分では思いつかない良案が出てきた。」

 

フォロワーシップの役割 ― 組織成果の8割を支える力

フォロワーシップ研究(ロバート・ケリー)の文脈では、組織成果の大半はフォロワーの力に左右されるとされる。優秀なフォロワーなしに、優秀なチームは成立しない。

受動的フォロワー(避けたい例)

  • 言われたことだけを実行
  • 問題に気づいても報告しない
  • 担当外は無関心

能動的フォロワー(価値ある振る舞い)

  • リーダーの意図を理解し、先回りして行動
  • 問題と併せて具体的な解決策を提案
  • チーム全体の成果を意識し、必要に応じて部分的リーダーシップを発揮

状況対応型フォロワーシップの例

全体リーダーは修士2年のA先輩。データ解析は君たちが一番得意。

  • 解析パートでは君たちがリード
  • ただし全体方針はA先輩に整合
  • 結果はわかりやすくチームへ共有

学部4年・Gさん(情報工学)

「プログラミングは自分が主導し、全体は先輩に合わせる。強みの掛け算で回り始めた。」

 

理系学生の強みを活かす ― 論理で進め、協働で仕上げる

理系は協働経験が豊富だ

  • 共同実験:設計・実行・解析・資料作成の分担
  • 共同執筆:章割りと相互レビューで品質向上
  • 学会準備:発表・資料・Q&Aの連携で成果最大化

強みの活かし方

  • 複雑な論点を要素分解して整理
  • 感情的対立を“課題”にリフレーム
  • データ・根拠に基づく意思決定を支援

化学系修士卒・Hさん(化学メーカー入社3年目)

「『技術・コスト・スケジュール』の3軸で論点整理したら、議論が一気に進んだ。」

 

結び ― 協働とリーダーシップの“往復運動”

役割は固定ではない

  • 全体統括:修士2年のA先輩(リーダー)
  • 実験技術:学部4年のB君(技術リーダー)
  • データ解析:修士1年のC君(解析リーダー)
  • 資料作成:学部4年のD君(資料リーダー)

それぞれが得意分野でリーダーシップを発揮し、他の領域では優秀なフォロワーになる。

コミュニケーションは双方向へ

  • 従来:リーダー → フォロワー(指示・命令)
  • これから:リーダー ⇄ フォロワー(対話・協議・相互支援)

研究で培った「仮説を立て、みんなで検証し、結論を導く」プロセスは、この双方向型の土台そのものだ。

協働力は、一生もののキャリア武器

  • 新人期: 優秀なフォロワーとして信頼を獲得
  • 中堅期: プロジェクトリーダーとして牽引
  • 管理期: 部下のフォロワーシップを引き出す

研究室は、協働力を磨く最高の道場だ。

自分の研究 → チームの成果個人の成長 → チームのレベルアップへ視点を更新しよう。

理系の論理的思考と協働経験の組み合わせは、企業が強く求める人材の条件だ。

『任される人』から『動かせる人』へ。君たちの協働力が、次のステージでの武器になる。

 

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参考文献