天職は育てるもの。人生は仮説検証の連続だと捉え、成長できる環境を自ら選び、育てる理系キャリア思考。
理系の君たちが就活や将来に悩んだとき、「正解」を探そうとしていないだろうか?
実は、人生には教科書通りの正解なんて存在しない。
この記事では、自分の人生の主導権を握り、不確実性の中でも前に進むための考え方を、現実的な視点から解説する。
研究と同じように、人生も仮説検証の連続だ。
まず最初に、はっきりと言っておきたい。
君たちの人生の主導権は、君たち自身にしかない。
親や先生、友人、就活エージェントが握っているわけではない。
当たり前に聞こえるかもしれないが、多くの学生がこの事実を見失っている。
君たちの周りには「正解」を教えようとする人があふれている。
「この会社がいい」「院に行くべきだ」「こうすべきだ」と多くの声が聞こえてくる。
しかし、彼らは君たちの人生を代わりに生きてくれるわけではない。
昔の正解は今の正解とは限らない。
他人の正解を自分のものとして信じすぎると、かえって道を踏み誤ることになる。
理系の君たちなら、実験のプロセスを思い出してほしい。
仮説を立て、検証し、結果を分析し、次の仮説を立てる――。
人生もまったく同じだ。違うのは、そこに「模範解答」が存在しないというだけである。

ここで、就活について本音で話そう。
多くの学生が勘違いしているのは、就活のゴールが「内定をたくさんもらうこと」だということだ。
しかし、本当のゴールはそこではない。
就活のゴールは、「自分が成長でき、社会に価値を提供できる環境を見つけること」だ。
それが大手企業でも、中堅企業でも、スタートアップでも構わない。
研究職でも技術営業でも、開発でも企画でもいい。
大切なのは、「どこに行くか」ではなく、「どう成長できるか」だ。
いくつも内定を集める必要はない。
最終的にひとつ、自分にとって意味のある場所と出会えれば、それで十分だ。
そこが、君たちの次のステージとなり、挑戦のフィールドになる。
理系のキャリアフィールドは、君たちが思っている以上に多様だ。
「理系だからメーカーの研究職・技術職に行くべき」――
そんな固定観念は、むしろ君たちの可能性を狭めてしまう。
データ分析、IT、教育、コンサルティング、起業。
理系の思考力と論理性は、あらゆる分野で応用可能な武器だ。
「自分を信じる」という言葉はよく聞くが、曖昧で役に立たないことも多い。
ここで言う「信じる」とは、以下のような具体的な意味を持つ。
実験での失敗が「ダメな研究者」を意味しないように、
就活での失敗も「ダメな人間」を意味しない。
失敗は、次の仮説を立てるためのデータなのだ。

不安になったり、やる気が出なかったり、体調を崩したり――それは誰にでも起こる。
就活は高ストレス環境だ。不確実性の高い状況で決断を迫られているんだから、ストレスを感じるのは当たり前。
大切なのは、「自分というシステム」の特性を理解し、上手にメンテナンスすること。
自分の心身を「システム設計」として捉えると、改善策が見えてくる。
ここで重要な話をしたい。
「天職を見つけたい」という言葉はよく聞くが、実際には天職は後から作り出すものだ。
研究を思い出してほしい。
最初からそのテーマを好きだったわけではないはずだ。
実際に手を動かし、結果を出し、考察するうちに面白さが生まれたのではないだろうか。
仕事も同じ。最初は知らない業界、わからない業務でも、深く関わっていく中で、
このプロセスの中で、やりがいや面白さが「生成」される。
多くの人が「最初から天職だった」と語るのは、後からの記憶補正にすぎない。
幻想を求めてジョブホッピングしている間は天職には出会えない。🌶️🌶️🌶️

最後に、最も重要なメッセージを伝えたい。君たちが求めている「完璧な答え」は存在しない。でも、それは絶望的なことじゃない。むしろ、自由なことなんだ。
研究に正解がないように、人生にも正解はない。でも、研究に価値があるように、君たちの人生の試行錯誤にも必ず価値がある。
完璧を目指さず、最適解を選ぶ。
すべてを満たす選択肢は存在しない。優先順位を明確に。
可逆的な決断と不可逆的な決断を区別する。
転職や業種変更は可逆的。研究分野や学位選択は不可逆的。慎重に判断を。
行動しながら修正する。
完璧な計画ではなく、実験のように進めながら改善する。
多くの先輩がそう語る。これは失敗ではなく、自然な成長プロセスだ。
そして何より大切なのは、自分の価値観を言語化すること。
「安定したい」「挑戦したい」ではなく、
「どんな環境で、どんな人と、どんな価値を生みたいか」まで具体化してみよう。

理系の君たちは、研究を通じて不確実性に向き合ってきた。
キャリアも同じ。
仮説を立て、実験し、検証し、修正していく――その繰り返しだ。
君たちの人生のハンドルは、君たち自身が握っている。
完璧な地図はなくても、運転技術は磨ける。
正解を探すのではなく、自分なりの答えをつくる旅を始めよう。
それこそが、理系の君たちらしい生き方だ。
※データは2025年9月時点での最新情報を基に作成。統計数値は政府公表の一次資料から引用。