起承転結人材モデルで得意フェーズを特定。性格タイプと組み合わせ、理系が活躍できる最適な職場を見極める。
京都大学経営管理大学院の竹林一教授が提唱する「起承転結人材モデル」は、仕事のプロセスを4つのフェーズに分け、それぞれで求められる能力と人材タイプを明確化したものだ[4]。
竹林教授は、イノベーション創出や組織変革の専門家として、多くの企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進やイノベーション戦略に携わってきた実務家でもある。
このモデルの特徴は、従来の「文系・理系」という分類を超えて、「どの段階で最も価値を発揮できるか」という視点から人材を再定義している点にある。
理系の君たちが自分の強みを発見し、最適なキャリアパスを選ぶために、非常に有効な自己分析のフレームワークである。
竹林教授の著書『たった1人からはじめるイノベーション入門 ― 何をどうすればいいのか、どうすれば動き出すのか』(日本実業出版社)では、この「起承転結人材モデル」が詳しく解説されている。
イノベーションを起こすために個人がどう行動すべきか、理系学生にも実践しやすい方法論が紹介されているので、ぜひ参考にしてほしい。
各フェーズの特徴と求められる能力

君たちがどのフェーズに向いているかを見極めるために、次の質問で自己チェックしてみよう。
【起・承】創造・設計フェーズ
【転・結】実装・改善フェーズ
ここからが、本当の「熱々カレーライス主義」の応用編だ。
エニアグラムタイプと起承転結フェーズを組み合わせることで、君たちにとって理想的な職場環境や働き方が見えてくる。
これは、就活で企業選びをする際の最強の武器になる。
| タイプ | 名称・特徴 | 一言で言うと… |
|---|---|---|
| 1 | 完璧主義者(改革する人) | 正確性と改善にこだわる。「きっちりやりたい人」 |
| 2 | 献身家(人を助ける人) | 他者支援に喜びを感じる。「ありがとうと言われたい人」 |
| 3 | 達成者(成功を追求する人) | 目標と成果に動機づけられる。「結果にこだわる人」 |
| 4 | 芸術家(個性的な人) | 独自性と美意識を重視。「人と違うことをしたい人」 |
| 5 | 研究者(調べる人) | 知識探求に没頭する。「一人で深く考えたい人」 |
| 6 | 忠実家(安全を求める人) | 安定とチームワークを重視。「仲間と協力したい人」 |
| 7 | 熱中する人(楽しさを求める人) | 新しい体験を追求。「いろんなことに挑戦したい人」 |
| 8 | 挑戦者(強さを求める人) | 困難に立ち向かいリーダーシップを発揮。「引っ張りたい人」 |
| 9 | 調停者(平和をもたらす人) | 調和と安定を好む。「みんなと仲良くやりたい人」 |


自分の性格タイプ(エニアグラム)と得意フェーズ(起承転結)を理解し、それに合った企業や環境を選ぶことが、就活成功の鍵であり、入社後の満足度を大きく左右する。
君たちの強みは「どんな会社に入るか」ではなく、「どのフェーズで力を発揮できるか」にある。
理系の思考力は、創造(起)にも実装(転)にも強い。
ただし、全員が同じ方向を目指す必要はない。
自分のフェーズ特性を知ることこそ、長期的なキャリアの羅針盤になる。
次節では、日常の行動パターン、研究テーマ、短所から自己分析を行う方法を紹介しよう。