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【コース1-1】幸せになるためにキャリアを考えるということは正しいのか?|ステップ学習『幸せを考える』

未来の幸せを追いかけるよりも、“いま幸せを感じる自分”を軸にキャリアを考えてみよう。その瞬間から、君たちのキャリアはもう始まっている。

2026/02/24
【コース1の記事一覧は▶をクリック】
コース1幸せとは?学校では教えてくれない「幸せ」について考える
1-0キャリアを考える前に ― 問いから始めよう
1-1幸せになるためにキャリアを考えるということは正しいのか?
1-2小さな幸せを積み重ねる、それがキャリアになる
1-3欲望という名の燃料
1-4心の進化プログラム
1-5幸せの方程式を解き明かす― 4つの因子がキャリアを加速させる ―
1-6理系という特殊解
1-7幸せになる理屈とキャリア戦略
1-8本音で語る ― 理系学生のための偶発性キャリア戦略
1-9幸福OSを設計せよ — 4因子×キャリアの多目的最適化
1-10「可愛い子には旅をさせよ」の科学的真実
1-11世の中は平等か?努力と成果のギャップの現実
1-12きみの価値観は、本当にきみ自身のものか?
1-13幸せと収入を両立する理系キャリア設計術
1-14働くことと幸せ
1-15「幸せは収入だけじゃ測れない」— データで解く、お金と幸福の最適解
1-16「なんとかなる」で実際になんとかなる作戦
1-17「理系の特権を武器に」― お金を育てる4つの戦略と実践ステップ

キャリアとは何か?

キャリアについて考えるということは、まず「自分にとっての幸せとは何か」という本質を見つめることだ。 
キャリア構築の目的地である“幸せ”のあり方を理解できれば、無駄にペダルを漕ぐことなく、より自分らしい行動を選べるようになる。

無駄を省くだけでなく、何よりも「幸せを感じられること」そのものが大切だというのは、誰もが共感できるはずだ。

多くの人がキャリアについて考えるとき、
「自分が達成したいことは何か?」
「どんな幸せを手にしたいのか?」
といった未来志向の問いを立てる。

幸せになるための手段として、“キャリア構築”や“働くこと”をイメージしがちだ。

 

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幸せを追求する思考パターン

よくある考え方として、次のようなパターンに陥りやすい。

  • 将来幸せになるために、今は我慢する
  • 幸せになるためにキャリアアップしていく

しかし、それで本当に幸せを感じられるだろうか?

 

幸せを追求する逆説

実は、「幸せを追い求める」ことそのものが、逆説的に不幸を生み出してしまうこともある。
努力すればするほど、幸せが遠ざかる──そんな経験をしたことはないだろうか。

  • 「幸せになるために働く」 → 今は幸せではないという前提が続いてしまう
  • 「成功すれば幸せになれる」 → 幸せを未来に先延ばしにしてしまう
  • 「頑張れば報われる」 → 現在の苦しさを正当化してしまう
     

つまり、「幸せを追い求める」こと自体が、長期間にわたって“今の幸せを感じにくい状態”を生み出すことがあるのだ。

 

Doing と Being の違い

なぜそうなるのか。
それは、幸せを「達成すべき目標(Doing)」としてだけ捉えてしまうと、
現在の自分を「まだ幸せではない存在」と定義してしまうからだ。

これは誰しも一度は感じたことがあるはず。
心理学でも、「Doing(すること)」より「Being(あること)」を重視する考え方が提唱されている。
まさに、現代の“目的主義的キャリア構築”が抱える逆説といえる。

👉 「目的を追うだけでは、幸せを感じにくくなることもある」

 

Being としてのキャリア構築

理工系学生のみなさんには、ここで一つ発想を転換してほしい。

キャリア構築とは「未来に幸せになるための努力(Doing)」ではなく、
「いま・ここで幸せを感じ続けること(Being)」と捉えてみよう。

👉 つまり、キャリアとは“幸せを先送りしない生き方”の実践でもある。

 

今日からできる一歩

明日の研究や授業を、「幸せである自分」として過ごしてみよう。
小さな達成感、仲間との会話、学びの喜び。
それらを“今この瞬間の幸せ”として感じることこそ、キャリアの第一歩になる。

 

まとめ

未来の幸せを追いかけるよりも、
“いま幸せを感じる自分”を軸にキャリアを考えてみよう。
その瞬間から、君たちのキャリアはもう始まっている。

 

次の章はこちら→【コース1-2】 小さな幸せを積み重ねる、それがキャリアになる

 

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参考文献

  • マーティン・セリグマン『ポジティブ心理学の挑戦──“幸福”から“持続的幸福”へ』講談社、2013年
  • ヴィクトール・E・フランクル『夜と霧』みすず書房、1956年
  • キャロル・ドゥエック『マインドセット──「やればできる!」の研究』草思社、2006年
  • アブラハム・マズロー『人間性の心理学──モチベーションとパーソナリティ』産業能率大学出版部、1971年